「マンジャロを使っているのですが、大腸カメラは普通に受けられますか?」|大阪市平野駅の胃カメラ検査・大腸カメラ検査|東森医院

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「マンジャロを使っているのですが、大腸カメラは普通に受けられますか?」

「マンジャロを使っているのですが、大腸カメラは普通に受けられますか?」|大阪市平野駅の胃カメラ検査・大腸カメラ検査|東森医院

2026年10月28日

「マンジャロを使っているのですが、大腸カメラは普通に受けられますか?」

最近、このようなご相談が増えてきました。

マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、2型糖尿病の治療に使われる薬です。血糖値を改善するだけでなく、食欲や体重にも影響することから、糖尿病診療の中で使用される機会が増えています。

一方で、マンジャロを含むGLP-1関連薬には、胃や腸の動きをゆっくりにする作用があります。そのため最近、大腸カメラの前に通常どおり下剤を飲んでも、便が十分にきれいにならない場合があるのではないか、という研究結果が報告されています。

では、マンジャロを使っている方は、大腸カメラを避けた方がよいのでしょうか。

答えは「いいえ」です。

むしろ糖尿病のある方では、大腸ポリープや大腸がんのリスクがやや高いことが知られています。大切なのは大腸カメラを避けることではなく、その方に合わせて下剤や食事などを工夫し、できるだけ腸をきれいにした状態で質の高い検査を受けることです。

マンジャロを使っていると、下剤が効きにくいことがある?

大腸カメラでは、検査前に下剤を飲んで大腸の中をきれいにします。

便が多く残っていると、その陰に小さなポリープが隠れてしまうことがあります。せっかく大腸カメラを受けても、腸の中が十分にきれいになっていなければ病変を見つけにくくなり、場合によっては早めにもう一度検査が必要になることもあります。

最近、マンジャロやオゼンピックなどのGLP-1関連薬を使用している方では、使用していない方と比べて、大腸カメラの際に便が残りやすい可能性が複数の研究で報告されています。

その理由として考えられているのが、GLP-1関連薬が胃腸の動きをゆっくりにする作用です。

ただし、「マンジャロを使っていると必ず下剤が効かない」という意味ではありません。

研究によって結果には違いがあり、マンジャロを使用している方全員に通常より多くの下剤が必要というわけでもありません。また、大腸カメラのためにすべての方が薬を中止しなければならない、ということでもありません。

重要なのは、薬の種類だけで判断するのではなく、普段の便通や便秘の程度、糖尿病の状態、これまでの大腸カメラでの下剤の効き方などを含めて考えることです。

実は「糖尿病そのもの」も大腸カメラでは重要です

「マンジャロを使っていると下剤が効きにくいなら、大腸カメラは受けない方がいいのでは?」

そう思われる方もいるかもしれません。

しかし、むしろ糖尿病のある方にこそ、大腸がん検診をきちんと受けていただきたいと考えています。

これまでの多くの研究から、糖尿病のある方では、糖尿病のない方と比べて大腸腺腫や大腸がんがやや多いことが報告されています。大腸腺腫とは、将来的に大腸がんになる可能性がある大腸ポリープの一つです。

もちろん、「糖尿病があるから大腸がんになる」ということではありません。

しかし、糖尿病に加えて、40歳以上、便潜血検査が陽性、血便がある、家族に大腸がんの方がいる、以前に大腸ポリープを切除したことがある、といった条件が重なる場合には、大腸カメラが特に重要になります。

マンジャロを使っていることを理由に必要な大腸カメラを避けるのではなく、適切に準備してしっかり検査を受けることが大切です。

マンジャロを使用していても、大腸カメラは受けられます

この記事でお伝えしたいのは、「マンジャロを使っているから大腸カメラができない」ということではありません。

マンジャロなどのGLP-1関連薬を使用している場合、胃腸の動きへの影響から、大腸カメラの下剤が通常どおりでは十分に効かない可能性があることを知っておくことが大切です。

特に、糖尿病に加えて便秘がある方や、以前の大腸カメラで便が残ってしまった方では、検査前の準備を少し工夫した方がよい場合があります。

一方、糖尿病のある方では大腸ポリープや大腸がんのリスクがやや高いことも知られています。

だからこそ、必要な糖尿病治療を続けながら、大腸がん検診や大腸カメラも適切に受けていくことが大切です。

「マンジャロを使っているけれど、大腸カメラを受けて大丈夫?」

「以前、下剤を全部飲んでも便がきれいにならなかった」

「便秘がひどく、下剤が効くか心配」

このような方は、大腸カメラを予約する際や検査前にぜひご相談ください。

薬の種類だけを見るのではなく、糖尿病、便秘、普段の便通、これまでの検査結果など、一人ひとりの状態を考えて準備する。

マンジャロをはじめとするGLP-1関連薬が広く使われるようになった今、大腸カメラにもこうした「一人ひとりに合わせた準備」が、これまで以上に重要になっていると考えています。

参考文献

Abu-Freha N, Yitzhak A, Shirin H, et al. Glucagon-like peptide-1 receptor agonists significantly affect the quality of bowel preparation for colonoscopy. Endoscopy. 2025;57(2):126-133. doi:10.1055/a-2419-3875.

Gala K, Tome J, Krall M, et al. Quality of bowel preparation for colonoscopy in patients on glucagon-like peptide-1 receptor agonists. Gastrointest Endosc. 2025;101(5):1068-1072.e1. doi:10.1016/j.gie.2024.11.024.

Ahmed Z, Iqbal A, Arif SF, et al. Bowel preparation quality in patients using glucagon-like peptide-1 agonists: a systematic review and meta-analysis. Gastrointest Endosc. 2026;103(2):235-240.e5. doi:10.1016/j.gie.2025.08.027.

Ogawa O. Use of glucagon-like peptide-1 receptor agonists is associated with inadequate bowel preparation for colonoscopy in patients with diabetes. J Diabetes Investig. Published online August 24, 2026. doi:10.1111/jdi.70426.

Luo S, Li JY, Zhao LN, et al. Diabetes mellitus increases the risk of colorectal neoplasia: an updated meta-analysis. Clin Res Hepatol Gastroenterol. 2016;40(1):110-123. doi:10.1016/j.clinre.2015.05.021.

記事監修

監修者プロフィール

院長 東森 啓(ひがしもり あきら)

資格・所属学会

医学博士
日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
日本消化器病学会 専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
日本ヘリコバクター学会 ピロリ菌感染症認定医
日本カプセル内視鏡学会 認定医
日本消化管学会 専門医
日本医師会認定産業医
難病指定医

略歴・主な職歴

2008年 山口大学医学部 卒業
2016年 大阪市立大学大学院 医学研究科 博士課程修了

大阪公立大学 医学部 病院講師
香港中文大学 Prince of Wales Hospital 客員研究員
なにわ生野病院 副部長

ガイドライン作成・システマティックレビュー

H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2024年改訂版 システマティックレビュー担当
薬剤性消化管障害ガイドライン 作成委員
消化性潰瘍診療ガイドライン システマティックレビュー担当

現在、東森医院の4代目院長として大阪市平野区で診療を行っています。大学病院・地域中核病院・海外で培った内科・消化器診療、内視鏡診療、研究の経験を生かし、胃カメラ・大腸カメラによる消化器疾患の早期発見、大腸ポリープの日帰り切除などに取り組んでいます。

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